自社株評価「類似業種比準価額」の計算方法と株価引き下げ戦略

「自社株の類似業種比準価額って何?どうやって計算するの?」「税理士に頼んでいるが仕組みを理解したい」自社株の相続税評価で大会社・中会社に使われる「類似業種比準価額方式」を、オーナー経営者向けに分かりやすく解説します。

類似業種比準価額方式とは

類似業種比準価額方式とは、評価対象会社と同じ業種の上場会社の株価を参考に、配当・利益・純資産の3つの要素を比較して自社株の評価額を算出する方法です。主に大会社・中会社に適用されます。

会社規模と評価方式

会社規模 評価方式
大会社 類似業種比準価額のみ
中会社 類似業種比準価額と純資産価額の折衷
小会社 純資産価額(または折衷)

計算式

✅ 類似業種比準価額の計算式

類似業種比準価額 = 類似業種の株価 × {(b/B + c/C×3 + d/D×1) ÷ 5} × 斟酌率

  • b:評価会社の1株当たりの配当金額
  • B:類似業種の1株当たりの配当金額
  • c:評価会社の1株当たりの年利益金額
  • C:類似業種の1株当たりの年利益金額
  • d:評価会社の1株当たりの純資産価額(帳簿価額)
  • D:類似業種の1株当たりの純資産価額
  • 斟酌率:大会社=0.7、中会社=0.6、小会社=0.5

3つの比準要素(配当・利益・純資産)の重みづけ

⚠️ 利益が最も大きく影響する

計算式を見ると、3要素の中で利益(c/C)が3倍の重みを持ちます。つまり利益を下げることが株価引き下げに最も効果的です。

  • 配当を下げる(または無配にする)→ b/Bが低下
  • 利益を下げる(役員退職金・経費計上等)→ c/Cが低下(最も効果大)
  • 純資産を下げる(保険料損金算入・不動産取得等)→ d/Dが低下

類似業種比準価額が有利な理由

純資産価額と比べると、類似業種比準価額は一般的に低く算出される場合が多いです。これは、上場会社の株価が市況により変動し、全体的に割安な時期には比準価額も下がるためです。業績好調な年よりも業績が一時的に落ちた年に贈与・相続が発生すると有利になります。

比準要素数1・2の会社(特定評価会社)に注意

⛔ 配当・利益・純資産が少ない場合は要注意

  • 比準要素数0の会社:配当・利益・純資産のいずれも0の場合は純資産価額のみで評価
  • 比準要素数1の会社:3要素のうち1つのみ0以外の場合は純資産価額と類似業種の折衷
  • 過度な利益圧縮は「比準要素数2以下の会社」に該当するリスクがある

類似業種比準価額の計算は専門的な知識が必要ですが、仕組みを理解することで株価対策の方向性が見えてきます。自社の株価評価が気になる方は、当ラボの初回無料相談でシミュレーションをご依頼ください。

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