法人保険(経営者保険)と相続対策|自社株評価引き下げ・退職金積立の活用法

「保険に入ると相続税対策になると聞いたが、法人保険と個人保険はどう違う?」「会社で保険に加入すると経費になるの?」経営者にとって法人保険は、相続対策・事業承継・納税資金確保の複合的な機能を持つ重要なツールです。この記事では法人保険の活用方法と注意点を解説します。

法人保険の2つの主な機能

法人保険の主な活用目的

目的 内容
①保障機能 オーナー社長の死亡・高度障害時に会社が死亡保険金を受け取り、事業継続・遺族への退職金支払いに活用
②貯蓄・節税機能 保険料の一部を損金算入して利益を圧縮。解約返戻金で退職金の原資を積み立てる

法人保険と相続対策の関係

①自社株評価の引き下げ

法人保険の保険料を損金算入することで会社の利益・純資産が減少し、自社株の評価額(類似業種比準価額・純資産価額)が下がります。これにより後継者が引き継ぐ株式の相続税評価額を抑えられます。

②相続税の納税資金確保

オーナー社長が死亡した際、会社が受け取った死亡保険金を遺族への「弔慰金・死亡退職金」として支給することができます。死亡退職金には非課税枠(500万円×法定相続人数)があり、相続税の節税にもなります。

✅ 死亡退職金の相続税非課税枠

非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数

例:法定相続人3人の場合 → 500万円 × 3人 = 1,500万円が非課税

2019年の税制改正:法人保険の損金算入ルール変更

⛔ 2019年改正で何が変わったか

2019年7月から、法人保険の損金算入ルールが厳格化されました。

最高解約返戻率 損金算入割合
50%以下 保険料の全額
50%超〜70%以下 保険料の60%
70%超〜85%以下 保険料の40%
85%超 当初10年は保険料の10〜30%のみ

→ 改正前の「全額損金」型保険は実質的に廃止されました

法人保険の活用パターン

代表的な活用スキーム

スキーム 保険種類 目的
退職金積立 長期平準定期・終身 解約返戻金を役員退職金の原資に
相続税納税資金 定期・逓増定期 相続発生時に死亡保険金で遺族へ支給
株価引き下げ 損金算入型保険 保険料損金で利益・純資産を圧縮

法人保険を選ぶ際の注意点

⚠️ 選ぶ前に確認すること

  • 保険料の資金繰りへの影響:長期にわたる保険料支払いが会社のキャッシュフローを圧迫しないか
  • 解約返戻率のピーク:退職予定時期と解約返戻率のピークを合わせることが重要
  • 税務・法務との整合性:保険の設計が退職金規程・税務処理と整合しているか確認
  • 保険会社の健全性:長期契約のため保険会社の財務健全性も重要

法人保険は単なる節税ツールではなく、会社の保障・事業承継・退職金設計を一体的に考える経営ツールです。税理士・FPと連携した設計が不可欠です。当ラボでは初回無料相談で法人保険の活用プランをご提案します。お気軽にご相談ください。

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