区分マンションの売却手続き ― 流れと必要書類をわかりやすく解説

相続や資産整理などをきっかけに、区分マンション(マンションの一室)の売却を検討される方は少なくありません。区分マンションの売却は、一戸建てとは異なり管理組合や管理規約が関わってくる点も特徴です。今回は、売却の一般的な流れと、あらかじめ準備しておきたい書類について解説します。

売却の流れ(7つのステップ)

  1. 必要書類の準備:本人確認書類、登記済権利証(登記識別情報)、間取り図等を用意します
  2. 査定依頼:複数の不動産会社に査定を依頼し、適正な売却価格を把握します
  3. 媒介契約:一般媒介・専任媒介・専属専任媒介のいずれかを選択して契約します
  4. 売却活動:3~4か月程度を目安に、内覧対応等の販売活動を行います
  5. 売買契約の締結:買主から手付金を受け取り、契約書に署名します
  6. 残代金の受領と引き渡し:司法書士による所有権移転登記と同時に決済を行います
  7. 確定申告:譲渡益が生じた場合は、翌年に確定申告を行います

準備しておきたい主な書類

  • 本人確認書類・実印・印鑑証明書
  • 登記済権利証(登記識別情報通知)
  • 固定資産税納税通知書
  • マンションの管理規約・維持費(管理費・修繕積立金)に関する書類
  • 購入時の売買契約書・重要事項説明書(保有していれば)

税金面での注意点

区分マンションを売却して利益(譲渡益)が出た場合は、所得税・住民税の対象となります。所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡所得」として税率が軽減され、税率は約20.315%(所得税・住民税・復興特別所得税の合計)になります。一方、所有期間が5年以下の場合は「短期譲渡所得」となり、税率は約39.63%と大きく異なります。

なお、自ら居住していたマイホームを売却する場合には、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例(マイホームを売ったときの特例)がありますが、賃貸に出していた投資用の区分マンションなど、居住していない物件にはこの特例は適用されません。相続した空き家などについては別途「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」が用意されている場合もあるため、該当するかどうかは個別に確認が必要です。

区分マンションの売却は、査定から引き渡しまで数か月かかるのが一般的です。相続した物件を売却する場合は、相続登記や遺産分割協議の状況によってスケジュールが変わることもあるため、早めに不動産会社や税理士へご相談されることをおすすめします。

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