地積規模の大きい土地の評価

制度の概要

相続税や贈与税の財産評価において、一定の面積要件を満たす広大な宅地については「地積規模の大きな宅地の評価」という補正の仕組みが適用されることがあります。これは、広い土地は戸建て分譲用地として開発する際に道路や公園などのつぶれ地が生じ、そのままでは通常の宅地と同じ単価で評価することが実態にそぐわないという考え方に基づいています。

適用の要件

この評価が適用されるためには、地積が三大都市圏で500㎡以上、それ以外の地域では1000㎡以上であることに加えて、都市計画法上の用途地域や指定容積率などの条件を満たす必要があります。工業専用地域や指定容積率が一定以上の地域に所在する土地、市街化調整区域内の一部の土地などは対象外とされる点に注意が必要です。

評価額の計算方法

地積規模の大きな宅地に該当する場合、通常の路線価方式や倍率方式によって計算した価額に、「規模格差補正率」を乗じて評価額を算出します。規模格差補正率は地積が大きいほど小さくなる仕組みになっており、地積や所在する地域の容積率などをもとに定められた算式によって求められます。

適用にあたっての留意点

地積規模の大きな宅地の評価を適用できるかどうかは、用途地域や都市計画の指定状況、周辺の開発状況などを個別に確認する必要があり、判断が難しいケースも少なくありません。誤った適用は税務調査で否認されるリスクにもつながるため、広い土地を相続した場合は、資料を整えたうえで税理士に確認することが望ましいでしょう。

まとめ

地積規模の大きな宅地の評価は、広大な土地を保有する場合の相続税評価額を実態に近づけるための重要な補正制度です。適用要件は地域や用途地域によって細かく定められているため、該当する可能性がある場合は早めに専門家に相談し、適正な評価額を確認することが大切です。なお、間口・奥行による補正については土地の相続評価「間口、奥行補正」も参考にしてください。評価基準は国税庁の財産評価基準書でも公開されています。

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