法人化・資産管理会社で相続税を節税|仕組みとメリット・デメリットを解説

「不動産や株式をたくさん持っているが、相続税が心配」「資産管理会社を作ると相続税対策になると聞いたが、本当?」法人化(資産管理会社の設立)は、高資産層が活用する相続税対策の一つです。この記事では、法人化による相続税対策の仕組みとメリット・デメリット、向いているケースを解説します。

資産管理会社(プライベートカンパニー)とは

資産管理会社とは、個人が保有する不動産・有価証券などの資産を管理・運用するために設立する法人です。主に相続税対策・所得分散・資産保全を目的として利用されます。

法人化の主な目的

  • 相続税の圧縮:自社株評価を活用し、直接保有より評価額を下げる
  • 所得分散:家族を役員にして給与を分散し、所得税・住民税を軽減
  • 相続の一元化:不動産・株式を会社株式に変換して分割しやすくする
  • 経費化:個人では経費にできない費用を法人経費として計上

法人化による相続税対策の仕組み

仕組み①:不動産を法人に移す

個人が保有する賃貸不動産を法人に譲渡・現物出資することで、相続財産を「不動産(路線価評価)」から「自社株式(純資産価額評価)」に変換できます。

✅ 法人化による評価額の変化(例)

項目 個人保有 法人保有(自社株)
不動産(路線価評価) 1億円
法人の純資産(BS) 1億円(帳簿上)
自社株評価(純資産価額) 約8,500万円(法人税相当額控除後)
評価削減効果 ▲1,500万円

※純資産価額方式の場合、法人税等相当額(37%)が控除されるため評価額が下がる

仕組み②:所得の分散で個人の相続財産増加を抑制

家族(配偶者・子ども)を法人の役員・従業員にして給与を支払うことで、個人資産の蓄積スピードを落とすとともに、家族全員の財産形成を助けます。

仕組み③:法人での生命保険活用

法人で生命保険に加入すれば、保険料の一部を損金算入(経費化)できます。個人よりも有利な保険活用が可能です。

法人化のデメリット・注意点

⛔ 法人化のデメリット

  • 設立・維持コスト:設立費用20〜30万円、毎年の決算申告・税理士費用が発生
  • 不動産の移転コスト:個人→法人への譲渡時に不動産取得税・登録免許税が発生
  • 譲渡所得税:個人から法人へ不動産を売却する際、個人に譲渡所得税が課税
  • 赤字でも均等割:法人住民税の均等割(最低7万円/年)は赤字でも発生
  • 社会保険:役員報酬を支払う場合、社会保険加入が必要

法人化が向いているケース

こんな方に向いています

条件 理由
賃貸収入が年間1,000万円以上 所得分散・経費活用の効果が大きい
資産総額が1億円以上 相続税の圧縮効果が設立コストを上回る
子ども・配偶者に事業を継がせたい 自社株として承継しやすくなる
不動産を将来も持ち続ける予定 長期的な節税効果が最大化

不動産管理会社 vs 不動産所有会社

法人化のスキームには主に2つあります。不動産管理会社は個人所有の不動産を管理するだけの会社(管理料を経費化)、不動産所有会社は不動産自体を法人名義で保有する会社です。後者のほうが節税効果は大きいですが、移転コストも高くなります。

資産管理会社の設立は、税務・法務・財務の知識が必要な高度な対策です。設立を検討される場合は、必ず税理士・法律専門家へ相談のうえ進めることをお勧めします。当ラボでは初回無料相談を承っております。法人化による相続税対策についてお気軽にご相談ください。

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