相続財産の財産目録の作り方|調査方法・フォーマット・見落としやすい財産を解説
「相続手続きを始めようとしたら、まず財産目録を作るように言われた。何をどうやって調べればいい?」——相続の第一歩は財産目録の作成です。正確な財産目録がないと、遺産分割協議も相続税申告もスムーズに進みません。この記事では、財産目録の作り方と調査方法を詳しく解説します。
財産目録とは?
財産目録とは、被相続人が亡くなった時点での財産(プラスの財産・マイナスの財産)をまとめた一覧表です。法律上、遺言執行者は財産目録を作成する義務がありますが、遺産分割協議の前に相続人全員で確認するためにも作成が推奨されます。
財産目録に記載する財産の種類
🏠 不動産:土地・建物(登記済のもの全て)
💰 預貯金:銀行・信用金庫・郵便貯金の全口座
📈 有価証券:株式・投資信託・国債等
🚗 動産:自動車・貴金属・骨董品・美術品等
📋 生命保険:死亡保険金(受取人によっては遺産外)
💼 退職金・弔慰金(勤務先から支払われるもの)
🏢 事業用財産:自社株・売掛金・棚卸資産等
📝 その他:ゴルフ会員権・貸付金・未収賃料等
❌ 借入金・住宅ローン・事業用借入
❌ 未払いの医療費・入院費
❌ 未払いの税金(所得税・固定資産税等)
❌ 連帯保証債務(保証人になっている場合)
❌ 未払いの家賃・水道光熱費等
財産の調査方法:財産種類別
①不動産の調査
✅ 固定資産税納税通知書(毎年4〜6月に届く)で所有不動産一覧を確認
✅ 名寄帳(市区町村で取得可):その市区町村内の全所有不動産が一覧で確認可能
✅ 登記事項証明書(法務局で取得):権利関係・抵当権等を確認
✅ 固定資産評価証明書:評価額を確認(相続税申告に必要)
②預貯金の調査
✅ 通帳・キャッシュカードの確認:名前のある金融機関を一覧化
✅ 各金融機関へ残高証明書を請求:戸籍謄本と身分証を持参
✅ 郵便物の確認:利用明細・お知らせから未知の口座を発見
✅ 確定申告書の添付書類:利子所得の明細から把握できる場合も
⚠️ 「名義預金」(子・孫名義だが実質的に故人の財産)も相続財産になるため要確認
③有価証券の調査
証券会社の特定口座年間取引報告書や株式の配当通知書から保有銘柄・証券会社を特定します。証券保管振替機構(ほふり)への照会で口座の存在を確認することも可能です(戸籍謄本等が必要)。
財産目録のフォーマット例
| 財産の種類 | 内容・場所 | 評価額(円) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 土地 | ○○市○○町1丁目1番地 | 4,500万円 | 路線価による |
| 建物 | 上記と同地上の建物 | 500万円 | 固定資産税評価額 |
| 預貯金 | ○○銀行○○支店 普通1234567 | 1,200万円 | 死亡日現在残高 |
| 借入金 | ○○信用金庫 ローン | △300万円 | 残債額 |
財産目録作成の注意点
⚠️ 名義預金の見落とし:子・孫名義でも実質は故人の財産である場合がある
⚠️ 生命保険の混同:死亡保険金は受取人固有の財産(相続財産ではないが相続税対象)
⚠️ 保証債務の見落とし:故人が誰かの借金の保証人になっている場合がある
⚠️ デジタル資産の忘れ:仮想通貨・ネット銀行・電子マネー等も確認が必要
⚠️ 相続開始前3〜7年内の生前贈与:財産ではないが、相続税の計算に加算される
まとめ
財産目録は相続手続きの出発点です。見落としがあると後から遺産分割協議がやり直しになることも。不動産・預貯金・有価証券・負債を漏れなく調査し、専門家の力を借りながら正確な目録を作成しましょう。
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