相続税に関するよくある質問(FAQ)15選|基礎控除・財産評価・節税・税務調査を一問一答で解説
相続税についてご相談をいただく中で、特に多く寄せられる疑問・誤解・盲点をQ&A形式でまとめました。「相続税って自分には関係ない」と思っていた方も、意外と課税対象になっているケースがあります。ぜひご確認ください。
相続税の基本に関するよくある質問
Q1. 相続税は誰でも払うものですか?
A. いいえ。相続税を払う必要があるのは、遺産の総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)を超えた場合だけです。例えば相続人が3人なら基礎控除は4,800万円。これ以下なら相続税はかかりません。ただし2015年の改正で基礎控除が引き下げられたため、都市部の不動産を持つ一般家庭でも課税対象になるケースが増えています。
Q2. 相続税と贈与税、どちらが高いですか?
A. 一般的に贈与税の方が相続税より税率が高く設定されています。これは生前贈与によって相続税を逃れることを防ぐためです。ただし年110万円の基礎控除の範囲内なら贈与税はゼロです。少額ずつの暦年贈与が節税に有効なのはこのためです。
Q3. 生命保険金も相続税の対象になりますか?
A. 死亡保険金はみなし相続財産として相続税の対象になります。ただし「500万円×法定相続人数」の非課税枠があります。相続人3人なら1,500万円まで非課税です。この非課税枠を超えた部分のみ相続税がかかります。受取人を適切に設定することで節税効果があります。
Q4. 退職金も相続税の対象になりますか?
A. 被相続人の死亡を原因として支給される死亡退職金も、生命保険と同様に「500万円×法定相続人数」の非課税枠があります。この2つの非課税枠は独立しているため、生命保険で1,500万円+死亡退職金で1,500万円=合計3,000万円(相続人3人の場合)が非課税になります。
Q5. 相続税の申告は必ずしないといけませんか?
A. 遺産総額が基礎控除以下であれば申告不要です。ただし、配偶者控除(配偶者の税額軽減)や小規模宅地等の特例を使う場合は、税額がゼロでも申告書の提出が必要です。申告しないと特例が適用されないため注意してください。
財産評価に関するよくある質問
Q6. 土地の相続税評価はどうやって計算しますか?
A. 土地の評価は主に路線価方式(市街地)または倍率方式(農村部など)で計算します。路線価は国税庁のホームページで調べられます。路線価×面積が基本ですが、形状・接道条件などによって補正が入ります。不動産の評価は複雑なため、税理士への依頼を強くおすすめします。
Q7. 自宅の土地は相続税評価が高くなりますか?
A. 市街地の自宅用地は路線価が高いため、評価額が高くなりがちです。ただし「小規模宅地等の特例」を使えば、330㎡まで評価額を80%減額できます。条件は「配偶者が取得する場合」または「同居していた親族が引き続き住む場合」などです。この特例の有無で相続税額が数百万円単位で変わることがあります。
Q8. 預金残高はそのまま評価されますか?
A. 普通預金・定期預金は相続開始日の残高+既経過利子(税引き後)で評価されます。外貨預金は相続開始日のTTB(電信買相場)で円換算します。ほぼ額面通りの評価になるため、現金・預金は節税効果の少ない資産と言えます。
Q9. 株式(上場・非上場)はどう評価しますか?
A. 上場株式は相続開始日の終値(または前後の月の終値平均のうち最低値)で評価します。非上場株式(自社株)は会社の規模に応じて「類似業種比準価額方式」「純資産価額方式」またはその折衷方式で評価します。非上場株式の評価は複雑で、専門の税理士が必要です。
Q10. 借金・ローンは相続税の計算で引けますか?
A. はい。被相続人の借入金・住宅ローン残高・買掛金・未払税金・葬儀費用などは「債務控除」として相続財産から差し引くことができます。ただしお墓の購入費・香典返しの費用などは控除対象外です。
節税・特例に関するよくある質問
Q11. 配偶者控除を使えば相続税はゼロになりますか?
A. 配偶者が相続する財産が「1億6,000万円」または「法定相続分相当額」のいずれか大きい方以下であれば、配偶者の相続税はゼロになります。ただし二次相続(配偶者が亡くなるときの相続)では配偶者控除が使えないため、一次・二次を通算したトータルの税負担を計算することが重要です。
Q12. 相続税の節税で最も効果的な方法は何ですか?
A. 最も効果が高いのは長期的な生前贈与(暦年贈与)です。毎年110万円を10年続ければ1,100万円を無税で移転でき、相続財産を減らせます。また小規模宅地等の特例・生命保険の非課税枠の活用も効果的です。対策は早めに始めるほど効果が大きくなります。
Q13. 相続税の申告後に財産の申告漏れが見つかった場合はどうなりますか?
A. 自主的に修正申告をすれば過少申告加算税(10〜15%)が発生します。税務調査で発覚した場合はさらに重い加算税になります。意図的な隠蔽があった場合は重加算税(35〜40%)が課されます。申告漏れに気づいたら速やかに税理士に相談することをおすすめします。
税務調査に関するよくある質問
Q14. 相続税の税務調査はいつ来ますか?
A. 一般的に申告書提出後1〜2年以内に調査が行われることが多いです。調査は事前に電話連絡があり、日程を調整した上で税務署の調査官が自宅や事務所を訪問します。調査の対象になりやすいのは、財産の申告漏れの疑いがある案件や、多額の現金引き出しがある場合などです。
Q15. 税務調査に備えて何を準備しておけばいいですか?
A. 以下の書類を整理・保管しておくことをおすすめします。
- 過去の通帳(10年分程度)・贈与契約書・贈与税申告書
- 不動産の取得履歴・購入時の契約書・登記関連書類
- 生命保険の契約書・保険料支払い記録
- 被相続人の確定申告書・源泉徴収票(直近数年分)
- 名義預金に関係する記録
税理士に申告を依頼した場合は、調査への立会いもお願いすることができます。
まとめ
相続税は正しく理解して対策を講じることで、大幅に節税できます。「自分には関係ない」と思わず、早めに専門家に相談することが大切です。当サービスでは無料相談も受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。

